【家庭内方言?】”風呂をつくる”の是非を問う
こんにちはManonです.
皆さんは家庭内方言はありますでしょうか?
蚊取り線香のことをグルグルと呼んだり,ゲーム機のことをピコピコとか呼んだりするあれです笑
先日友人と話していて我が家の奇妙な家庭内方言が露呈してしまいました.
それが”風呂をつくる”という表現
家族の間では「風呂つくっといてー」や「今日は俺が風呂つくるね」と言ったように使います.そうです”風呂を沸かす”,”お湯を張る”と言った言葉と全くの同義です.
学友にいくら聞いてもそんな言葉を使っているのはお前ぐらいだ,と一蹴される上にちょっと笑われるのが落ちだったので,我が家で間違って浸透してしまったんだなぁ...と府に落ちて私の中で完全に話のネタ程度の位置づけになっていたのですが,この間家族との会話で状況が急変しました.
なんと母と兄が揃って「”風呂をつくる”が正しい,”お風呂を沸かす”,”湯を張る”という言い方の方がおかしい」と主張しだしたのです.
前々から頑固な性格だとは思っていましたがここまでとは,と驚いていると兄が
「風呂をつくるっていうのは,浴槽を洗ってお湯を張って温度を一定に保って人が今すぐお湯に浸かれる,お風呂という”状態”をつくっているんだよ」
と何ともそれっぽいことを言いだしたのです.謎の説得力.流石伊達に理系をやっていません.そしてその上頑固.そんな確固たる思想に基づいてその言葉使ってなかったやろあんた笑
いつもなんとなく使っとったやろ
なんだかそれっぽい気がしてきてネットで”風呂をつくる”と検索すると極少数の方々が我々と同じ言葉の使い方をしているのが発見できます.
しかもその方々は「うちだけでしょうか...?」「おかしいのか?」と,自分をとても客観視されていらっしゃる.
我が家のようにマイルールが正しいと信じて止まない厚顔無恥さの欠片もありません.
母と兄には少しは見習って欲しいところ.謙虚さが大事なんだよ
話は逸れましたが本当に,”風呂をつくる”はおかしくて,”風呂を沸かす”や”湯を張る”といった表現は本当に正しいのかを語源を含めて検証していきたいと思います.
風呂を沸かす
聞いた感じ”風呂を沸かす”という表現はかなり一般的なのではなかと思います.
現にgoogleで検索すると英語化を除くと”風呂を沸かす”が一番に出てきます.
「沸かす」という言葉をgoo国語辞典で検索すると
お湯を張る
「張る」という言葉をgoo国語辞典で検索すると
は・る【張る】
の解説[動ラ五(四)]
1 広がりのびる。「根が―・る」
2 のばし広げる。「テントを―・る」
3 はちきれそうにふくらむ。ふとる。「腹が―・る」「木の芽が―・る」
4 大きく見せようとしてふくらせる。「胸を―・る」
5 一面におおう。「池に氷が―・る」
6 いっぱいにする。「浴槽に水を―・る」
風呂をつくる
goo国語辞典で「つくる」という表現を検索すると
つく・る【作る/造る/創る】
の解説[動ラ五(四)]ある力を働かせて、新しい物事・状態を生みだす。まとまった形のあるものにする。
goo国語辞典から引用(https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E4%BD%9C%E3%82%8B/)
当然のごとくどこにもお風呂に関する表現なんてありませんが,
「ある力を働かせて,新しい状態を生み出す」という意味であるという意味であることが分かります.
そういう意味では,適温なお湯が張ってあっていつでも入れるお風呂と言う”状態”をつくっていることが分かります.
またこと追い炊きに関しても元々お湯が張ってある状態の温度を変えるという状況に関してもぬかりなく対応していることが分かります.
お?これはもう政権交代か?
まとめ
言葉というのはある程度歴史を伴って変化して人々に使われていくので,「風呂はつくるもんなんだよ!」とマウントを取る必要は勿論ないですし,他の表現を淘汰する必要はありません.
ただ,”風呂をつくる”と家で使っていて「これ間違ってるの?どうなの?」と不安になっている方がいるとしたらそのまま安心して使っていて下さいということだけ分かってもらえればいいと思います.