理系大学生の英語学習日記

データや数値を使って定量的で分かり易い勉強法の紹介をしています.それ以外にも旅行や英会話サークルの活動など雑多な記事を書いています

英語多読のススメ【挫折しない面白い多読本の紹介】


英語多読本の選び方

過去の記事で英語多読のやり方や効果について触れましたが、今回は自分にあった多読本の選び方や多読本の種類について紹介したいと思います。

私は初めは愚直に児童向け多読本を読んできましたが、児童向けに書かれた本は何しろ内容が面白くない

内容の面白くない本を何時間も読まなくてはいけないというのはただの苦行でしかないので何度も挫折しました。そこで、児童向け多読本の中でも理系の私から見て割と面白かった本や、現在読んでる内容が面白い上に語彙レベルが低く読みやすい本を紹介します

 

 

 

私の多読本歴

多読本を紹介する前に私がたどってきた多読本の変遷を紹介します。

 

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 基本的に20万語前半までは児童向け多読本を読んで単語数を稼いできました。科学系のテーマの本は興味を持って読めて比較的面白かったのですが、それでもやっぱり「読まなきゃいけない」「勉強」感があり苦痛でした。途中から涼宮ハルヒを読んだりオーバーロードを読んだりとラノベを読み始めましたがなにしろ内容が面白いのですらすら読めるし、自分の多読に対するモチベーションが「読まなきゃ」から「続きが気になるから読みたい」と変わったことは本当に大きいと思います。いきなりラノベや海外の小説を読んだりするのは敷居が高いので、これは試練と割り切って児童向けの多読本を10万語くらい読むことをおすすめします。

 

【初心者】オススメ多読本

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児童向け多読本で有名所といえば、

  • Penguin Readers
  • Oxford Bookworms
  • Ladder Series

などがあり大学の図書館や市営の図書館でも目にすることがあると思います。この中では私のオススメは「Ladder Series」です。読むレベルが分かり易いこと・総単語数が載っていること・特有の難しい単語は最初のページに説明が載っていること等、初心者にも分かり易く挫折せずに続けられる工夫が凝らしてあることがオススメの理由です。

Ladder Series」には目安となるTOEICの点数が載っているので自分のレベルにあった本から始めることが出来るのですが、初心者の方は絶対に一番下のレベルから始めて下さい。理由は色々あるのですが、内容が難しかったり分からない単語がちらほらある英文はスラスラ読めず、それ自体がストレスであったり『WPM』を上げる多読に繋がりづらいからです。

私自身最初に自分のレベルと同じか少し上の物を選んでしまいだいぶ苦労しました。始めたばかりのWPMはだいたい100くらいだったのですが、分からない単語を類推したり文法を理解するのに時間がかかったりして、実際のWPMは半分も出ていなかったような気がします。最初はレベルを落としたものから多読を始めるメリットとして『大量の英語を読むことに慣れる』、『すらすら読む感覚を身に着ける』、『読み終わった時の達成感を味わう』が挙げられるので最初は我慢して自分のレベルより1~2レベル下げたものを読んで下さい。

 

実際に読んでみて面白かった本(初~中級者向け)

 

自分が実際に読んでみた中で人にオススメ出来るのがこの辺りです。自分は特に環境問題を扱ったテーマが好きだったのでそのあたりの本もよく読んでいたのですが、普通の人はそんなに環境問題に興味ないだろうと思いリストには入れていません。

 

多読本が全然面白くない!

大学での課題や期末試験に追われながらようやく20万語読了した時点で遂に我慢の限界がきました......

多読本全然面白くない!!読んでいて苦痛!

そりゃあそうですよね,本を読む動機が「勉強のためにやらなきゃ」という義務感なのですから。そこで海外の青年・大人向けの一般書を読んだらいいのでは?と考えて、ネットで評価の高かったテレビドラマシリーズの小説『MONK』を読むこととしました。そこでハリーポッターロードオブザリングに手を出さなかったのは大作ファンタジーにあまり興味がなかったからというのと堅苦しい文章よりもコミカルな内容の文章を読みたかったからです。

実際に『MONK』を読んでみると......

「......難しくて読めない。1ページの中に知らない単語が10~20個平気で出てくる」

分からない単語は類推で読めと言いましたが、分からない単語が多すぎると読むのが遅くなる上に内容が全く頭に入ってきません。つまり私は「語彙レベルを制限した児童向け多読書では内容に興味が持てなくて続かない,かといって大人向けの本を読むと内容が難しすぎて読めない」というなんとも切ない状況にあったのです笑

興味が持ててかつ内容がそんなに難しくないライトノベルのような洋書がどこかにあったら......

そこで私は気づきました。

ん...?日本のラノベの英語翻訳版を読めばいいのでは...??!

善は急げ(?)ということですぐさま行動に移しました

 

実際に英語版ラノベを買ってみた

多読の最適解を見つけたのでは?と思いそれを検証するべく実際に書店に足を運び中身を見てラノベを買ってみました。kindle版ではなく紙媒体を選んだ理由として実物があると読み終わった時にこれだけ読んだんだという風に実感が沸くと考えたためです。

Maruzen 丸の内』

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とりあえず都内で英語版のラノベが売っていそうなお店を探すと真っ先に出てきたのが『Maruzen 丸の内本店』でした。通学路なので丁度良いということで意気揚々と行くと4階に大量の洋書が...!!

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流石国内最大級の品揃え。洋書にとどまらず色んな国の本が取り揃えられていました。品揃えに圧倒されつつも店内を歩くがなかなかラノベは見つからない。雲行きが怪しい。結論からお伝えすると漫画はこれでもかと品揃えがあったのだがラノベは10冊くらいしか置いていなかった。国内最大級の店舗でこれだと私の計画はそもそもに破綻していたのでは?という疑念をぬぐうべく次は『Books Kinokuniya Tokyo』に行ってきた。その店名からも分かる通り洋書しか取り扱っていないという強気な経営方針。これだから東京はやめられない。

 

 『Books Kinokuniya Tokyo』

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新宿新南口から大体徒歩8分くらいのところにありました。新宿も定期で良かった。

陸橋から店内に入りその後エレベーターで5階に上がると...

 

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おおおお!!めちゃくちゃ英語版ラノベ&なろう小説がある!!

元々日本語で書かれているものをプロが英語に翻訳する労力も合わさり全体的に価格は元の本よりも高めですがそんなことは関係ありません。これで勉強が続けられるのだから安い安い!!(オタクってそういうとこあるよね...引くわ...)

ということで大体2万5千円分くらい買ってきました。買ったタイトルは以下の通りです。

 

実際に英語版ラノベを読んでみた

いくつか買った中で真っ先に手に取ったのは『A sister's all you need』。タイトルから分かる通り妹を愛でるタイプのラノベです。私がこの本から読み始めた理由は単純明快、頭をすっからかんにしてただ可愛い登場キャラクターを愛でたかったからです。

読み始めると、確かに知らない単語は出てくるものの話の流れで類推できる程度なのでそんなに自分の実力と本の難易度に隔たりは感じませんでした。

しばらく読み進めたぐらいで登場する魅力的なキャラクターとの主人公の総受け展開に私の中の「英語版ラノベに手を出して良かった」という念は瞬間最高風速を記録しました。

「これこれ!!俺が読みたかったのは環境問題なんかじゃなくてこういうキャッキャウフフだったんだよ!!」感極まってこれまでの自分を真っ向から否定したりもしました。

研究の合間や通学で読んで大体10日くらいで読み終わりました。

学習向けの本ではないため総単語数が掲載されていないので、無作為抽出をするべく10ページおきに単語数をカウントして平均を取ってそこにページ数をかけて総単語数を算出しました。

すると総単語数は『40517単語』でした。いままでの多読活動で4万語の本を読み終わった経験なんて一度もないので素晴らしい達成感でした。また、内容が面白いので空き時間が出来る度に早く読みたくてしょうがない状態で読了したので微塵も勉強してる感はありませんでした。

 

【結論】英語版ラノベは超オススメ

結論から申し上げますと英語版ラノベはマジでオススメです!!その理由を箇条書きで紹介します。

  • 内容が圧倒的に面白い
  • 文化背景に理解があるので理解しやすい
  • 会話が多くネイティブが使うスラングも一緒に学べる
  • 大人向けの洋書と比べ内容が難しくない

 

なんといっても内容が面白い、これに尽きます。これまで勉強のためにしていた多読が「読みたいから読む」になったのは自分の中で本当に革命でした。

2つめに、文化背景を挙げましたが、小説の中でローカルネタが出てきたりしますがそういった時にその国の文化を知らないとなんのことを言っているのかさっぱり分からなくなってしまい全然楽しめなくなっていまします。その点日本人が書いている本なので文化背景に理解がある状態で本を読めるので置いてきぼりになりません。

3つめに、ライトノベルの特徴として会話が多いというものが挙げられます。その会話も教科書通りの会話というよりかは普段の話言葉に近い形で翻訳されているのでネイティブのスラングも一緒に学べます。

最後に、内容がネイティブの大人向けの本と比較して明らかに難しくないというのがあります。向こうの小説ってストーリーがしっかりしていて壮大なものが多いので、異世界転生して無双したり学園ラブコメしたりといった気軽に読めるものがないように思います。

以上、英語多読として英語版ラノベを読むというのは私的にめちゃめちゃ「あり」だと思ってますし自信を持ってオススメ出来ます。多読はしたいけど内容がつまらないのは嫌と言う方、是非試してみて下さい!!!!